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ことわざという日本の文化から、マーケティングに纏わるヒントを綴ってみます。


by ito_ichiro
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【ぬ】盗人の昼寝

(盗人の昼寝も当てがある)
 何事をするにもそれなりの思惑があるということ、何の理由もなさそうな盗人の昼寝も実は彼らの就業時間である暗い夜に備えてのことであるということから。

 これは、まさしく生活者行動を見る時の基本ですね。生活者がある行動をした時、それは「なぜ?」行われたのか、行動の背景を探ることが大切です。その背景(=当て)の中に、新商品やビジネスモデルのヒントが潜んでいるからです。

 T・レビットの『マーケティング発想法』の中に「昨年、4分の1インチ・ドリルが100万個売れたが、これは人びとが4分の1インチ・ドリルを欲したからでなく、4分の1インチの穴を欲したからである」「製品とは何か=レブロンは夢を売る」など、人が買うのはモノではなく、ベネフィット(=当て)だという視点は「盗人の昼寝」そのものですね。

 「当て」=めあて、目的

 「ベネフィット」=利益、恩恵、

 どうやら、表現としては目的と結果の違いです。人は意思を持って行動していると考えれば、結果的にと言うより、自覚の差はあれ目的を持ってという「当て」が正しい。これからは「ベネフィット」というより、「当て」、「生活者行動の当ては・・・」なんて言ってみよう。

 生活者は当てが外れた商品には2度と手を出さない
# by ito_ichiro | 2004-07-09 05:55 | 発想のヒント

【り】律義者の子沢山

 義理堅く、実直なものは品行方正で夫婦仲もよく自然と子供が多く出来るということ

 6月10日に発表された、厚生労働省は2003年の人口動態統計(概数)によると1人の女性が生涯に産む子供の数(合計特殊出生率)は、前年の1.32を大きく下回り、過去最低の1.29となったとのこと。さらに東京都では0.9987となり、全国で初めて1.0を割り込んだ。
 これは律義者がいないということか?それとも現代の律義者は、仕事に律儀であっても家族について律儀ではないということなのか?

 少子化の進展は、今問題の年金改革関連法の前提を崩し、社会保障制度に影響を与えることになります、さらに労働力人口減少など経済成長にも影響が出ることは確実です。

 厚労省は、出生率低下について〈1〉2000年や2001年に比べ、2003年の結婚件数が減少した〈2〉女性の出産年齢が上昇している――などと分析しています。

 特にここ数年出生率について気になっていることがあります。早婚世帯の出生率が高いように感じています。早婚世帯は多くの場合低学歴(結婚が早い)で、生活のためガテン系職業への従事している。逆に高学歴層においては晩婚、DNKS、または独身で本人の価値観を楽しむ生活を送っているのではないだろうか。心配なのは高出生率層の親がもつ教育に対する価値観や、その結果その子供たちが同世代で大きな比率を占め、公立学校と私立学校の問題、一部のホワイトカラー層への富の集中の問題などを将来に影響が出ると考えるのはやや大袈裟かもしれませんが、気になるところである。
 
 現代の律義者は子供を作れない?!
# by ito_ichiro | 2004-07-08 00:09 | 社会

【と】年寄りの冷や水

 老人が自分の年齢も考えずにはげしい運動をしたり、元気そうに振舞って無理をすること。からかったり、たしなめたりするときに言う言葉。
(年寄りが強がって冷たい水を浴びたり、冷たい水をがぶがぶ飲んだりすること)


 成功体験のあるシニアに見られる傾向です。明らかに世の中外変化しているのに、過去の成功例を真理をついたものと信じて疑わない、でも過去のそれはその時の時流に乗っただけの場合が多い。メディアも少なく、モノもない時代と今、すべてのものが氾濫している時代に過去の成功体験は通用しません。環境だけでなく、ものの考え方、人すら変わってしまっています。

 年を取ったらというよりも過去の成功体験だけを根拠に、何のトレーニングもしていない(生活者・お客様を知らない)立場のある人が現場に立つのは危険であるというという解釈をしてみてもよろしいのではないでしょうか?


注)
ここで言う、年寄りとは現実でなく過去の成功、過去のよい経験を拠り所としている人のことである。
# by ito_ichiro | 2004-06-23 23:12 | 姿勢
失敗してしまって、その後を取り繕ったり、ごまかしたりすることのたとえ。


 これはあまり書きたくなかったんだよねぇ。ご存知のようにあまりにも醜く、情けない事実をここ数年見せ付けられちゃってますからね。このことわざから、すぐにに頭に浮かんでしまいました。つい最近では、韓国のゴミ餃子事件などもありますよね。

失敗の内容が「(消費者を)騙していたのが、ばれちゃった」という計画的なものですし、尻を窄める姿のカッコ悪さ見たくないですね。


 企業は理想の実現を担って欲しい。企業の姿勢が共感できるということが求められています。
# by ito_ichiro | 2004-06-15 23:30 | 姿勢
 苦労するばかりで何の利益もなく、疲労だけが残るということ

 現場に通じたマーケターが、調査を重ね、仮説を具現化するプロセスの最後の場面でトップの判断によってストップがかかってしまうことがあります。このときマーケターはまさしくこのことわざが頭をよぎるのでしょう。

 まあまあ、ここはトップの判断に従いましょう。トップは自社の環境と、市場の動向から高次の判断をしたのに違いありません。

 そして、担当マーケターはこのような場面でも動じない強い精神力と、更にこの経験を新たなテーマへのエネルギーとなっているはずです。

 きっとそうなのです。
# by ito_ichiro | 2004-06-04 22:39 | 発想のヒント